俳優座 かもめ

ストーリー

帝政末期のロシア──────
ある夏の日、日が沈んだばかりの四等官ソーリン家の別荘。
仮設された舞台では作家を目指すトレーブレフが書いた芝居が愛するニーナよって演じられることになっていたが、折角始められた芝居を母のアルカージナをはじめ大人は茶番としか見ず真剣に受け取らない。激昴したトレードレフは芝居を中断してしまう。だが、ニーナは有名な作家のトリゴーリンと出会い深く感動する。意気込んで上演した舞台を中断せざるをえなかった失意のトレーブレフはひとりでいることが多くなり、ニーナに対しても屈折した感情が支配し始める。ニーナは流行作家であり知識人でもあるトリゴーリン惹かれていくが…。 「かもめ」には不思議な魅力がある。
生き物のようでどこか捉えどころがない。
一概にはモノが言えなくなるような、視点が定まらなくなるような。
その才能により人生のありのままを切り取ったような描写は多義的、複眼的要素を与え、
それを故に今も尚みずみずしく私たちの胸に響く。
≪カオス≫────── なぜかそのような言葉が頭に浮かぶ。
複雑に絡み合う多様的な世界。それが現在にも通じる視点のような気がしてならない。
演出 眞鍋卓嗣